MCEO社長インタビューVol.1_Undershaft
【日本を開発大国に。アジャイル開発を武器に駆け回る、若き「企業のIT参謀」】

株式会社Undershaft CEO 岩田瑛士 氏

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2020年に創業し、丸1年が経ちました。会社のご状況はいかがでしょうか。

岩田氏:おかげさまで、業種を問わず様々な企業様とお仕事をするご縁をいただき、充実した1年でした。

創業はまさにコロナ禍の真っただ中。ご苦労などはあったのでしょうか。

岩田氏:いえ、逆にコロナ禍での創業ということもあり「ウィズコロナ」が当たり前となっていましたし、特にコロナ禍での苦労というものはありませんでした。ここでは言えないような失敗などはたくさんありますが(笑)

御社について少し教えてください。御社の特徴はどんなところになりますでしょうか?

岩田氏:当社はWebアプリや業務システム開発、ECサイト構築やHP制作などシステム開発の会社としての他の企業様と同様のサービスを展開しておりますが、大きく異なる点としては、「アジャイル開発」をメインに行っているという点です。日本で主流となっている「ウォーターフォール開発」は、要件定義から企画・設計・実装・テストといった各フェーズを順序立てて行います。最初にキッチリと決めてから動き出すため、スケジュール管理や予算管理はしやすいものの、動き出すのに時間がかかることや動き出してからは後戻りが利かないというデメリットも存在します。一方、「アジャイル開発」はクライアントの要望に応えるシステムをできる限り素早くリリースしようという考えに基づいている開発手法です。必要最低限の機能それぞれにフォーカスを当て、それぞれの機能ごとに要件定義から企画・設計・実装・テストを設定し、機能Aの開発が終わったら次は機能Bのような形で細かく開発をしていきます。そのため、サービスをローンチしてから並行してアップデートを行っていくようなwebアプリや、進行中に問題が発生しても立ち戻れるという意味では新規事業などとも非常に相性がいいです。

ありがとうございます。アジャイル開発自体を行っている企業も存在すると思いますが、その中で御社の強みになるところはどんなところでしょうか?

岩田氏:はい。当社はアジャイル開発をメインに行っておりますので、アジャイル開発に対する知見があるというのが大きな強みとなっています。元々当社のCOOは大学時代からアジャイル開発を行っており、前職のデロイトトーマツコンサルティング でも導入プラクティスに携わっておりました。当社が持つアジャイル開発の知見を活かしたITコンサルティング(アジャイル開発支援)はもちろん、アジャイル開発の特徴である「スクラム(※)」を組むための開発メンバーのアサイン・派遣なども行っております。

※スクラム:PO(プロジェクトオーナー)、スクラムマスター、デブリチームなどからなる、アジャイル開発を行うチームの基本単位

まさにアジャイル開発のトップランナーというような御社ですが、
現状の課題などはございますでしょうか。

岩田氏:大きく2つ課題があります。まず一つはアジャイル開発に必要な優秀な人材が集まりにくいという点です。当社ではクライアント企業様と週一で定例などを行い、細かく要望を巻き取り、アップデートをしていくのですが、一番最初にキッチリとした設計図があるウォーターフォール開発と違い、その場で起きた問題について解決していく頭の回転の速さと知識、経験が必要となります。 もちろん訓練や経験を積めば出来るようになっていくのですが、アジャイル開発がまだまだ認知されていないこともあり、人材のパイは大きくなく、結果として人件費の高騰を招いてしまっているのが現状です。
二つ目はクライアント企業様にもまだまだアジャイル開発というものが認知されていないという点です。一つ目の課題でお話した通り、人件費が高くなる傾向があるため、見積もり勝負で負けてしまうことも多いです。一方で、当社を選んでいただいた企業様を見てみると、決裁者の方がアジャイル開発に対しての理解やリテラシーがあり、費用面だけではなく開発の内容など全体的に勘案した上で決めていただいております。結果、顧客継続率は100%とすべてのお客様に満足頂いており、いずれの点においてもアジャイル開発の認知度やメリットをもっと広めていく必要があると感じています。

今後の展望や計画などはございますでしょうか。

システム開発を行う会社として思うことは、「日本を開発大国にしたい」ということです。先ほどお話した通り、アジャイル開発を行える優秀なエンジニアはまだまだ少なく、仲介会社などを通して紹介していただくことも多いのですが、本当に優秀なエンジニアでもっと報酬としてお支払いしたいと思っても、きっと手元に入るのはそう多くないと思います。もっと会社として、多くのエンジニアに正当な報酬を支払いたい。エンジニアの幸福度が上がることによって、エンジニアという職業のパイも増え、その結果、クライアント企業にも還元することが出来ると思うんです。

システム開発による企業の課題解決だけでなく、
雇用創出まで見据えた展望は非常に社会的意義のあることかと思います。
ちなみにUndershaftの創業のきっかけもそのようなところから始まったのでしょうか?

岩田氏:もちろん、当社のミッションとしてエンジニアの社会的地位向上というのは当初からありました。一方でUndershaftという社名はバーナード・ショウの戯曲に登場する武器商人の名前からとったもの。企業にアジャイル開発という選択肢を武器として提供することを掲げておりますが、その武器は優秀なエンジニアが増えることにより、より研ぎ澄まされたものになっていくと感じています。

最後にMatching CEOで繋がりたい企業や、やりたいことなどを教えてください。

岩田氏:ご登録されているのは経営者様なので、恐らく新規事業の構想や計画は星の数ほどお持ちかと思います(笑)一方で、システムや技術面の高い壁に阻まれ、動き出せていない経営者様・構想・計画も少なくないのではないかと感じています。少しでもアジャイル開発に興味を持っていただけたのであれば、是非ご相談いただきたいです。まずは始めること、アクションを起こすことで、当然ながら事業は初めて世に出ます。動き始めたその事業に並走しながらグロースさせること。それが出来るのがアジャイル開発なんです。

PROFILE

慶應義塾大学法学部法律学科 卒業。
在学中に教育支援の派遣事業を運営。
家業の建設会社、及び資産管理会社にて、ファイナンス業務及び投資・交渉業務を担当。
大学卒業後、アビームコンサルティング株式会社に入社。 大手住宅設備メーカーや流通・小売業界を対象に、システム刷新のプロジェクトに従事。要件定義や機能開発を担当し幅広くシステム開発を支援。その後自社の戦略立案や提案業務を担当。
2020年12月 株式会社Undershaftを設立。